2人の陰陽師〔後半〕
木下家の木下ルナは陰陽師でありながら、化け物みたいだ、と。



当時話を聞いた俺は女でそんなやついるものかと思っていたが、こうして実際に戦ってみると、重鎮どもがいっていた話は本当だったんだとわかる。



隙が見当たらない。



さっきから繰り返す防御に冷や汗が一筋たれた。




符で氷を放ち、自分で炎で打ち消したところで霧が生まれる。


ちょっと目眩まししたところで、召還の術を発動した。



「涼宮の名において命ずる、出でよ青龍!」




『ギャアアア!!!!!』



鳴き声をあげ、水色の硬い鱗を光らせ、目の前に青龍が現れる。



それに驚いた声をあげた狐。



「馬鹿な!青龍を呼び出せ駆使できる人間など聞いたことがない!」


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