2人の陰陽師〔後半〕
自分のほうが痛くて泣きたいはずなのに。


本当、こいつ馬鹿だ。


「ね、…最後にひとつだけ伝えたいことが…」


「嫌だ」


最後まで言わせずぶったぎる。嫌だ、その先は、ききたくない。最後なんて絶対させない。

はやく、はやく彼女を病院へつれていかなくては。



「ね、…きいて。ここで…いわなきゃ後悔するかも」


「じゃあなおさら言わせない」



なにを言ってもだめだと思ったのか、ルナがじゃあこっち向いてと言う。


それなら聞いてやるかと、向けば唇に柔らかい感触が。




え?
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