2人の陰陽師〔後半〕
「なんじゃと!?」




「いったろ、今機嫌がすっげーわるいんだって。だから…俺の全力をもって相手してやるよ。地獄をみせてやる」


そう言えば、狐は本当にまずい状況だと余裕の顔が崩れ、怯え、絶望の顔に染まった。



これじゃこっちが悪役みたいだ。




「う、うそじゃ。お主さっきまで手加減していたということか?あの娘との戦いは全力ではない…?」




「なわけあるか。ルナとの戦いは全力だったさ、全力じゃなければこっちがやられる。だからこそルナは自分を傷つけた。狐、お前を殺るために。俺に1枚の符を託して」




さっきルナが気を失う前にポケットにいれてくれたこの符。




目にしただけで恐ろしいくらいの霊力を秘めていることがわかる。



印を組み符を放たなければどんな効力かはわからないが。

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