好きだから。大好きだから。
親は仕事でいないから
私が出る。
『はぃ…』
「なんで学校にこねぇんだよ」
そういって私の腕を触る冬馬
気持ち悪い…
『さわんないで!!!』
本当は嬉しいはずなのに。
本当は冬馬が来てくれて
嬉しいはずなのに。ごめん…
『ごめん…』
「別に。ちょっと入るぞ」
お…とこのひとが
家に入る。
お父さんは、離婚してていないから
そんな心配なかった。
ガタガタと震え出す体。
あの時のことを思い出す。
犯されたあの時。
「どうした?止まって。」
『ひ…い…や…』
「なんでそんなに震えてんだよ」
そう言って、触れようとする
『やめて…お願いだから…』
「なんで?お前俺の彼女だろ…?」
今更…そんなこといわれたって…
『何が、彼女?誰が彼女だって?
散々浮気しといてよく言うよ…』
「浮気?俺は浮気してねぇよ?
ただ、遊びに誘われるだけ。キスしよって言われるからするだけ。シよって言われるからするだけだよ」
聞きたくなかったそんなこと。
『あっ…そ。もういい帰って』
「帰らない」
そう言って壁に押し付けられる
玄関のドアを締める冬馬。
だめだ。震えが止まんない
『やめて…』
無理矢理のキス。
『ふっ…んん…』
怖いはずなのに
なぜか、なんかわかんないけど
震えが止まってた。
だけど涙は止まることを知らない。