読書少女



「前、いい?」




声がして凪から視線を外すと。



「おー佐山」



進平と同等ぐらいに顔の整った少年が無表情で立っていた。



あ、無表情に見えるけど少し違うか…



ん?



佐山…?



「えぇ!?」



「煩いぞ杏香」



「だって!」



ついさっきまで話題に上がってた人が目の前に居るんだよ!?



誰でも驚くよ!



「騒ぐな…耳が痛い」



「ごめんね~だから嫌いにならないで~!」



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