レヴィオルストーリー
上がってきたのは、赤毛の青年。
「…いたずら成功♪」
アレンはギルクを蹴って湖にかえした。
すぐに飛び上がったギルク。
「おいおい!そりゃないだろ~、リアクションしろよ~」
「はいはい」
「…それがリアクション?もっとこう、
イケメンが釣れたぞ~ッ!!
みたいな嬉しいリアクションはないわけ?」
「はいはい。」
「……………。」
ギルクはすごすごと湖に戻り、また魚を捕ろうとした。
その時。
ドドドドドドドド…
「ん?」
何かが走って来る音がする。
振り向いたアレンはギョッとして驚いた。
「アぁあ~レえぇ~ンんンンん!!!!!!」
それはアレンに抱きつこうとする。
が、さっとかわされ湖にボチャン!
「ひっどぉぉぉい!!!!!」
湖に落ちたそれはそう言って飛び上がると、濡れたままアレンに抱きついた。
「うわっ…やめろ!!濡れるだろ!!スーリン!!」
スーリンと呼ばれたそれは、女の子だった。
藍色の瞳に、暗めの茶色い髪。アレンと同じくらいの年だろう。
「い~や~!!絶対、離さない~!!!!」
「アレン、どうし…」
騒ぎを聞き付けて駆け付けたレイは固まった。
後ろのイルとロンは呆気にとられて見ている。
「離せって!!冷たい…。てか何でここにいるんだよ!!」
アレンはスーリンを引き剥がしながら言った。
「ユナルとエニスと来たの!」
スーリンは引き剥がされてもなお、くっつこうとする。
「ユナル?エニス?どこ?」
「もうすぐ来るわよ、アレン~♪」
スーリンはアレンのほっぺたにキスしようとする。
それをかわして、さらに離れる。
「あ、アレン…。この人…誰…?」