レヴィオルストーリー

2.はじまりの街

 
 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

モスフィックタウンにある小さな喫茶店。

そこでアレンは一人座って地図を見ていた。


森を一緒に抜けてから「強い」だの「すごい」だのギャーギャー騒いでたギルクとイルは、用事があると言ってアレンと同じ宿を予約したあと姿を消した。


(仲間と旅ってのもよさそうだな…。)


ギルクとイルと途中から一緒に来たモスフィックタウンへの道は、最初の一人のときより楽しくて、結構よかった。

アレンは仲間を探そうかな、と考え出していた。


(一人旅もなんか寂しいしな。友達いねぇみたいじゃん。)


地図を見下ろしながら考えていると、ウェイトレスが来て

「ご注文は?」

と何故か少し頬を赤らめて聞いてきた。

「ストレートティー。」

ちらッと目をやってすぐに地図へと視線を戻すアレン。


ウェイトレスは「承りました」とだけ言い、しばらくアレンを見つめた後厨房らしきところへ戻っていった。


ウェイトレスが自分を見つめていたなど全く気が付かなかったアレンは、地図を見ながらまた考える。


──次はどこへ行こうか。

 
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