レヴィオルストーリー

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

翌日。

「だから…、私はアレン達と旅に出ますっ」

「駄目だ。」


朝からレイとローゼは言い合いをしていた。

「滅多に喧嘩なんてしないのに…。」

そう言う母・セレナは横で見ているだけだ。

「駄目だと言っているだろう。お前はここに残れ。」


ギルクとイルは二人でくっついてただただ見ている。

アレンは暇そうに壁にもたれながら立っていた。


「だいたいな、レイをここまで届けてくれたのはいいことだが、何をされていたかわからないんだぞ!?」

「アレン達はひどいことしたりしないわ!仲間だもの!!」

「駄目だと言っているだろう!」

言い合いは続きまくる。

「お父さん、あなたレイから子離れできてないだけでしょう。一人で旅に行かせるって話も最後まで反対してたし…。」

セレナが口を挟んだ。

「違う!お前は黙ってなさい」

「何でレイを一人で行かせたんですか?」

急に黙っていたアレンが聞いた。


「それは…私達も仕事があったし、仕方なかったのだ。大体、ロンが勝手に家出しなければ…」

「父さんが仕事に連れてってくれないからだろう」

ロンが少し怒って言った。


「勝手なこと言うな。お前はまだまだ半人前だ。だからだ。」

「半人前なのは自覚してるさ。でも、このままここにいてもずっと半人前のままだ!」

ロンまで口論に入ってしまった。

アレンは不機嫌そうにまた黙り込んだ。


「…私は、アレン達と一緒にいたいの。また四人で旅したいの!」

レイはそう叫ぶと部屋に飛びはいり、カギをガチャン!と閉めてしまった。


「レイ?」

イルがおろおろして扉のそばによる。


「お父さんが許してくれるまで出ないからっ」

涙声でそう言うレイ。






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