レヴィオルストーリー
「…全く、頑固だな」
「あなたに似たんでしょう」
セレナはクスクス笑いながら言う。
レイにそっくりだ。
「レイ。出てきなさい。」
ローゼは低い声で言った。
「行かせてくれるの?」
「駄目だと言っているだろう。」
ローゼはぴしゃりと言い放つ。
「…どうして?お兄ちゃんを探しに行くときは行かせてくれたのに。それに今度は一人じゃないのよ?」
レイは拗ねた声で言う。
「襲われているところを助けられたんだろう?足手まといになるだけじゃないのか。」
「……………。」
扉の向こうが静かになった。
きっと悩んでいるのだろう。
「そんなことないっす!!レイは凄いから。」
なぜかギルクが威張って言った。
「でも…」
ローゼが何か言いかけた時。
「レイ」
アレンが動いた。
「そんな無理やりでついてくるならこっちが断るぞ。」
「え!?」
これにはギルクとイルも、ローゼとセレナも驚いた。
「親から無理やり離れて来てまで、来ることはないだろ?」
アレンはギルクを見ながら言う。
「でも、あたしの時も…」
「あの時は俺がお前の父さんに勝ったらOK、ってことだっただろ。多少なりお前の強さ認めてるってことじゃん。
でもレイはこんだけ駄目だって言われてるんだ。ローゼさんにも理由はあるだろ。」