レヴィオルストーリー
「わぁ~…」
イルが感激しながら声をもらす。
「綺麗だなぁ!」
丘のてっぺんに登った四人の目の前には、レイマシティの美しい街並みが広がっていた。
レンガ造りの家々の屋根が規則正しく並んでいる。
「こっちは下に河が見える~♪」
すっかりこの場所が気に入ったイルはごきげんで、めちゃくちゃ飛び回ってはしゃいでいた。
ギルクはそれに便乗して、騒いで騒いで走って鍛える。
「でしょう?すごくいいところだと思わない?」
「思う!!」
レイの言葉にギルクとイルは同時に答えた。
「アレンは?」
「ん?ああ、いいところだと思う。」
そう答えたアレンは、芝生の生えた地面に座りながら海の方角にある灯台を見ていた。
それはレヴィオル国に四つある伝説の灯台の一つだ。
レイはそれを見て首を傾げる。
「西の塔、気になるの?」
「ん?…いや、やっぱ似てると思って。」
「え?」
「俺のいた街の南の塔。」
そのアレンの言葉に納得したレイは微笑みながらその横に座った。
「綺麗よね、あの塔。ずっと光を絶やさないで何年も何年も海を照らし続けて。
アレンの街と、あとギルクとイルの故郷のトウキイティにもあったわよね。」
「ああ、あんときは見れなかったけど。」
そんな会話をしながら二人で座って灯台を眺める。
レイは密かにアレンに目を移した。
右手の甲を額に当て、伸ばした左手を後ろについて座るアレンは、絵になるくらいかっこいい。
思わずレイはそのまま見とれてしまった。
「…何」
アレンが急にレイの方を向いてそう聞く。
「え、えっ!あ…。」
レイ、ピンチ!