レヴィオルストーリー
15.封印
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
四人は丘の端にある民家を訪れた。
レイがベルを鳴らす。
「リディンさーん」
『はいはい?』
すぐに女の人の声が聞こえた。
「突然ごめんなさい、お久しぶりです。ちょっと、お邪魔させてもらってもよろしいかしら?」
レイは丁寧に言った。
『もちろんいいさね。一緒にいる三人はお友達かい?』
口調的にお年寄りのようだ。
「えぇ。旅の途中で会ったんです。
その中の一人が丘に来て調子悪くなっちゃって…。
ちょっと休ませてもらえないですか?」
レイは不機嫌なアレンをチラッと見た。
アレンはむすっとして黙ったままだ。
『そこの不機嫌な男の子かい?』
「えぇ!?見えんのコレ!!」
ギルクは驚いて目の前のベルを指差した。
『赤毛の青年は元気じゃのう。』
笑い声が聞こえる。
「違うわよ、リディンさんは力で見てるの。」
「力ぁ?」
首をかしげたギルク。
『私は占星術師じゃよ。』
「それでかぁ」
彼は手をポンと打って納得する。
「レイ、早くアレンを休ませよ?」
イルがレイの服の裾を掴んで言った。
「…もうマシになったから大丈夫だ」
イルの顔を見てボソッとアレンは呟く。
しかしすぐにレイが低い声で否定した。
「駄目よ、アレン。休まなきゃ。」
『レイちゃん厳しいのう。怖いわ。』
愉快な笑い声がベルから聞こえる。
「見えるでしょう、リディンさん!顔色悪いのよ」
『見えとる見えとる。はよ入りぃな。』