レヴィオルストーリー
レイ達が部屋を出たのを確認すると、リディンはアレンの隣に座った。
「…頭以外にも痛いところがあるのじゃろう」
少ししわのある手をアレンの後ろにまわす。
首筋にかかった曖昧な色の髪を手で払った。
するとアレンの後ろの首筋の右側に、魔方陣のような硬貨くらいの大きさのアザっぽいものが見える。
それに触れると、アレンは一瞬顔をしかめた。
「…やはり痛いのじゃな?」
「……はい。」
「『封印の印』…。丘の力で封印したものが引きずり出されそうになっておる。」
「……………。」
黙り込んだアレンにリディンはひたすら話しかける。
「三人にこのことは?」
「…言ってません。リディンさんは占星術師だからわかったんですか?」
右手でやんわりとリディンの手をどけたアレンは少し迫力のある力強い目線を目の前の女の人に向けた。
「そうじゃ。私の力は強いから、余計に敏感なんじゃよ。」