レヴィオルストーリー



レイが精霊を呼ぶ。


移動の精霊は、主にテレポートをするときに呼ばれる。

移動能力に優れていて、持ち主の力次第ではあるが最高100000kmはいけるという噂だ。



「移動の精霊さん、お願いね。」


猫の姿をした精霊に言う。


アレンとレイは二人のいるはずの部屋へと瞬間移動した。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇





───────ドサドサ……。




「ふぅ…。ありがとう、精霊さん」


猫の精霊はレイの言葉に頷くとフッと消えた。



「…真っ暗…。どこにいるのかしら。」


しーん。


「アレン?」


……しーん…。



「えっ、嘘…、置いてっちゃったのかしら…」


そんなまさか、と考えるレイはわたわた慌てて辺りを見回す。

心なしか座っているのに目線が高いような……、






「…おい」




「?!アレン?」





アレンの声がした。


確かにそうなのに、彼は見当たらない。



「アレン、どこ!?」


「…どいて」



「え?」


…足を何かがぺしぺし叩いた。


レイはそろぉっと下を見る。



そこには、レイの下敷きになって床に伏せているアレンが…。




「…きゃああ!!ごめんなさい!!」



驚いたレイはアレンの上から慌てて飛び退いた。


心臓バクバクで顔も真っ赤。


「…重くなかった?」


彼女は立ち上がったアレンにおずおずと尋ねた。



「…すげぇ重かった。」


アレンの言葉にレイはショックを受ける。



「…嘘だって」



周りを見回しながら苦笑いでそう言ったアレンは一点で動きを止めた。


顔つきが真剣になる。






「…イル?」





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