レヴィオルストーリー
18.首都
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「…イル…。俺は…」
「…なぁに?ギルク…。」
緊張した面持ちのギルク。
イルも何となく気付いて、頬をほんのり朱に染める。
「……俺は…お前が…!!」
「…何あれ」
「『学校泥々恋愛ごっこ』らしいわよ。場所設定は体育館裏ですって。」
「…よくやるな、あんな恥ずかしいの」
マラアビレッジを出た一行はセカド川の上流らへんで休憩していた。
さっきの怪しい会話は、ギルクとイルが暇だったのか恥ずかしくて馬鹿らしくて見てられないような『ごっこ』を始めたもの。
「…あと少しでモスフィックタウン着くし、もう行かないか?」
「そうね、そうしましょ。」
大人な二人は幼稚な二人を置いて歩き出した。
「あぁっ!待って、お兄ちゃん、お姉ちゃん!!どうして反対するの?!」
とりあえず後ろの声は無視。
「…何か、今凄く悲しかった…」
イルは拗ねて『学校泥々恋愛ごっこ』をやめてしまった。
「ちぇ、ノリ悪いなぁ」
ギルクは唇を尖らせて歩き出す。
二人は前を行く美形をゆっくり拗ねながら追いかけたのだった。