レヴィオルストーリー

「そうかい、そうかい…。」

懐かしそうにそう言ったメディンは、ほっといていたアレンにチラッと視線を送った。

「…?」

アレンは不思議そうにそれを見返す。


「…それで、何でここに来たんじゃ?」

パッと目を逸らしたメディンは出し抜けにそう言った。

話を振られたレイはぱちぱち瞬きしてから素直に全て話す。


「アレンがメディンさんに会いたいって言うから、あと二人の馬鹿を置いてついてきたらここに来ました。」


「あと二人の馬鹿…赤毛の青年とオレンジの髪の少女かの」


笑いながら何気なく言ったメディンの言葉に二人は驚いた。


「…リディンから聞いたのじゃよ」

「仲がいいんですね」

レイは羨ましいと微笑みながら言った。



「お前とロンさんも凄いよな」

「…あれはいいの」

アレンの言葉にレイは不機嫌な顔になる。

さすがにあのシスコンは嫌みたいだ。


「お兄ちゃんは好きだけど、あそこまでされると嫌になっちゃう…」


誰にも聞こえないくらい小さな声で、レイは呟いた。




「…で、わしに会いたい、と言ってたらしいが何故じゃ?ほわい?」

英語にはまってるのか?でもこの世界に英語は存在しないぞ!

ギルクならそうツッコミを入れそうだ。


「…………。」

訊かれたアレンは急に黙り込んだ。



「アレン?」

レイがその顔を覗き込む。



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