レヴィオルストーリー
「え?どこに行くの?」
レイが不思議そうに聞く。
「…用事」
「用事があるならはじめからカルアシティに行きたいって言えばよかったのに。」
レイは更に不思議そうに首を傾げた。
「…別に、いつでもよかったから」
アレンはそっぽを向いて呟く。
「え~、あたしこのおっきい建物行きたい!」
「俺もぉ~」
イルとギルクが駄々をこねはじめる。
「いーよ、俺一人で行ってくるから…」
「駄目よ!アレンも入りましょ!」
三人はアレンの腕をぐいぐい引っ張る。
「ま、待っ…、離……」
そのままアレンは無理やり建物に連れ入られてしまった。
「あら、中も綺麗!!」
「豪華だな~、トウキシティのとは大きさはだいたい同じだけど何か雰囲気が違う。」
「トウキシティのはこんなに涼しげじゃないもんね~」
建物の中に入った途端、三人は騒ぎ始める。
しっかりと、アレンを掴んだまま。
「…待てってば、俺、ここは…」
「ん、アレン?何かしら?」
「…何でもないです」
レイの恐ろしくも美しい笑顔を見たアレンは身の安全の為に従うことにした。
「最上階の街長室が目的地じゃよ」
「…嫌だ」
「ん、アレン?何か言ったかしら?」
「……………。」
五人は建物の一番上を目指す。