レヴィオルストーリー
「意味わかんねぇし…俺お前らに何かした?」
レイをイルのところにやり、ギルクと共に戦いながら、アレンは謎の二人の少年少女に聞く。
「いや?命令された…ていうか名乗り出た感じかな」
ふわっとした柔らかい微笑をうかべなから答えた少年クロム。
「…誰が」
「魔王様さ」
クロムの言葉に、ビーンは「ちょっと」と眉を潜める。
「…魔王…?」
アレンとギルクは動きを止めた。
「あーあ、もう、クロムの馬鹿ぁ。」
「別に言うなとは言われてないじゃないか」
ビーンはクロムをジロッと睨むと、アレン達に向き直った。
「もうこの際だから言うけどぉ、あたし達は魔王様の配下の幹部なのよねぇ」
後ろのポニーテールをくりくりと弄りながら、ビーンはそう言うとアレンを見た。
「もう知ってるんでしょ?予言のこと。だいたいそれで襲う理由もわかると思うけどぉ」
「…殺られる前に殺ろうってか」
アレンははぁ、とため息をついた。
「俺は別に…今すぐとは思ってなかったんだけど」
「魔王様は今すぐ殺っとこうと思ったみたいだけどな。」
クロムは笑って返した。
「…まぁそういうことなわけでぇ。あたし達は命令されたことを実行するだけ♪」
そう言ったビーンはパチンと指を鳴らした。
その途端、周りの景色が歪む。
「!?」
一瞬の歪みが治まる。
部屋にはさっきはいなかった誰かがいた。