レヴィオルストーリー
頬に何かがかかるのを感じたアレンは不思議に思った。
────痛くない…?
瞼をゆっくりと開いたアレンの目に映ったのは。
真っ黒な剣に腹を刺されて、血だらけになった母の姿。
母は荒く息をつきながら、手を微かに動かした。
長い杖が現れた。
いつも母が愛用していた魔法の杖。
それをナティアが軽く振った瞬間、真っ白な光が辺りを包んだ。
男が悲鳴をあげるのが聞こえる。
やがてその声は消えた。
男は逃げた。
白い光はアレンをも包む。
────アレン、ごめんね。勝手なことしちゃった。
お願い、アレン。
強く、生きて。私達の分も。
見守ってるから。
ずっと応援してるから。
…大好きよ。
愛してる、アレン─────