レヴィオルストーリー
「疲れたのかしら。顔色が悪いわ。」
レイはアレンのベッドの横に椅子を持ってくるとそれに座った。
「そうか?レイも疲れたんじゃねぇの、あんなに力使ってさぁ。」
ギルクも真似してイルのベッドの横に座った。
「大丈夫よ、これくらい。」
「本当かぁ?イルは魔力は使いすぎるとしんどいって言ってたけど」
ギルクはまるで学校の過保護な先生みたくしつこく言った。
「あら、私の魔力がそんなに少ないとでも?」
「慣れない人が一気にたくさん使っても疲れるんじゃよ」
「私、これくらい慣れてるわよ!」
レイは憤慨した。
「…ん?じゃよ?」
ふと疑問に思ったギルク。
「あら?メディンさん!?」
いつの間にかメディンが部屋の入り口に立っていた。
ガタァン!
ギルクは驚いて椅子から派手な音をたて落ちる。
「リアクションオーバーすぎでしょ」
レイは静かに冷静にツッコミを入れた。
「位置断定の魔法を使っての。ここにいるのがわかったから瞬間移動したのじゃ」
にっこりと優しく微笑みながら、メディンはレイのもとに歩み寄った。
「アレンはそれみたいじゃの。魔力はまだまだたくさんあるが、慣れていないんじゃろう。」
メディンはつとアレンの後ろの首筋に手をやった。
深く眠っているのか、アレンは目を覚まさない。