レヴィオルストーリー
「あぁ、そうだメディンさん。アレンさ、急に首筋に手をやって魔方陣出して。そっから次々と魔法繰り出したんだよ。」
アレンを見つめながらギルクは報告する。
「今まで魔力なんてなかったのに、どうして急にこんな凄い魔力を?」
レイが話を引き継いで、魔法に詳しいであろうメディンに聞く。
「それはアレンに聞くべきじゃ。リディンに自分で言いたいと溢してたらしいのでな。わしは言えん。」
その時、イルが「ん~」と声をあげて目を覚ました。
「イルぅうぅぅう!!」
直ぐ様ギルクが飛び付く。
「大丈夫か大丈夫か大丈夫か大丈夫か…」
「だ、大丈夫。ここ、どこぉ?」
ギルクの「大丈夫か」の連発を遮り、イルは真っ先に疑問に思ったことを聞いた。
「アレンの家らしいわ」
メディンがアレンの怪我を治すのを見ながら、レイが静かに答えた。
「アレンの?お家?」
イルはキョロキョロと周りを見た後、アレンで目を止めた。
「…?アレン、凄く強い魔力が…?」
「ほれ、治ったぞい」
イルを無視してアレンの左腕を右手でひらひら上げた。
「ありがとうございます」
レイは礼儀正しくお辞儀した。
「いいんじゃ、いいんじゃ。孫じゃからな、お前たちも。」
メディンは明るく笑うとイルの腕を見た。
「それ、力を発揮したみたいじゃのう。」
メディンはイルの水色のミサンガ、『仲間の印』を見ていた。