レヴィオルストーリー
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ピカッ!
ゴロゴロゴロ…
ドカアァアァン!
「うるせぇ…」
あれから数時間。
未だに雨は止まず、雷まで鳴り出した。
「草原で寝転ぶどころじゃなかったってわけかぁ」
のんきに言うギルクは外に目を向ける。
見えるのは、曇天と稲妻と雨と、濡れた草だけ。
隣のレイとイルが入ったテントでは悲鳴が聞こえた。
「雷、怖いんだろぉな~」
「ギルク、その顔何とかしろ」
アレンは何やら妄想したらしくにやついたギルクに冷たく言った。
「いやさ~、雷っていいなぁ」
アレンはバカは放っておくことにした。
残り少ない水を少しだけ飲む。
「あれ?」
「ん?どしたんだぁアレン」
「いや…何か水が…?」
アレンの持つコップに入った水を見る。
水はちゃぷちゃぷと音をたてて、踊っているかのように波をつくっていた。
「なんだ、アレン、コップ揺らしてるからだろぉ」
「え、揺らしてない」
「嘘だぁ……!?」
言葉が途切れる。
急にテントの入り口が開いて、雨が中に入り込んできた。