レヴィオルストーリー
「冷たっ!!」
そう言って慌ててテントの入り口に手を伸ばしたギルク。
閉めようとした瞬間、何か水の塊のようなものがテントの中に突っ込んだ。
「うぎょえ!?」
「うわっ」
ギルクが変な叫びをあげた次に、アレンも慌てて声をあげた。
「アレンー?何入ってきたん…だ…」
ギルクは目を見開いた。
さっき入ってきた水の塊が、アレンに抱きついている。
それは………。
「「リップル!」」
サリアンシティのオアシスにいた、あの水魔リップルだった。
〔アレぇン~!!久しぶり~、会いたかったぁ~〕
リップルはいきなり来といて勝手にそう言うとアレンに更に抱きつく。
「ちょっ…冷た…離…っ」
あまりにもキツく抱きつくもんだから、苦しくなって声が上手く出ない。
リップルの水でできた体のせいで、アレンの服はびしょ濡れになった。
「おわっ、リップル、アレンを離せ!呼吸困難なってるから!」
〔きゃあぁあ、ゴメンナサイ!〕
解放されたアレンはゼェゼェと呼吸を整える。
「おま、何で…こんなとこに…」
〔アレンを探してたの!!また会えるって言うから待ってたんだけど、やっぱり我慢できなくてぇ〕
「…え?」
そんなこと、言ったっけ。
「アレン、お前超無責任…」
ギルクは首をかしげるアレンを見てため息をついた。
と、またテントの入り口が開く。
「アレン、ギルク?何騒いで…」
入ってきたレイとイルは中を見て固まった。