レヴィオルストーリー
「アレン~待って~」
「待てってばぁ~俺らが悪かったって」
さっきまで約一時間喧嘩をしていたギルクとイル。
そんな二人を無視してアレンは先にどんどん進んでいた。
「怒るなって~」
ギルクが言う。
「別に怒ってねぇよ、早くしろ」
アレンは普通に無視をしていただけだった。
「怒ってないのねー?!よかった♪」
程なく、二人はアレンに追い付いた。
「サリアンシティまであとどのくらいだ?」
アレンが聞く。
「ん~、そうだな…。あと30分くらいで着くと思うけど…。」
「砂だらけでうっとぉしかったのよね~、よかったぁ。」
イルがため息をつきながら呟く。
「サリアンシティのオアシスはそりゃあもう最高なんだからッ♪絶対泳ぐ~★」
「いいけど、急がなくていいのか?おつかい中なんだろ?」
「あぁ、べつに早くしろとかは言われてないからいいんだ」
ギルクが答える。
一体どんなおつかいなんだ、と、アレンが聞こうとした時。
何かの悲鳴のようなものが、小さく聞こえた。
「ん?なんだ?」
立ち止まり、耳を澄ます。
やっぱり、聞こえる。
前の方向から、女の人…というよりは、女の子?のような声が。
ギルクとイルもそれに気付いた。
「何だろう?」
歩いて行くと、サリアンシティと共に小さな影が見えた。
金髪の長いストレートヘアーの女の子が、山賊に襲われている。
「お金なんてもうありません!」
女の子はお金をタカられているようだ。周りを囲まれている。
「山賊!!」
ギルクが山賊を見て目を見開く。
「…そ~だ。良いこと思い付いた♪」
急にアレンが言い出した。