レヴィオルストーリー



「ひゃっほぉ~ぅ、気っ持ちいい~♪」

きゃあきゃあ騒ぎながら泳ぎまくる、ピンクのふりふりフリルのついたビキニのイル。

それにスイスイとついて行く青い水着のギルク。


「わぁ、あの人筋肉すごいいい感じについてるね~。かっこいい!」

どこからかそんな女の子の声が聞こえる。

ギルクは心の中で(おっしゃあ!鍛えててよかった!)と思ったらしい。





「…レイ、泳がないのか」

プールのそばでパラソルの下寝転がるサングラスの男、アレンは、一向に自分の横から動こうとしないレイに声をかけた。

「…だって私、泳げないんだもの。知ってるでしょう?」

少し悲しげにレイは呟く。

「あ、そういえば…。浮き輪は?」

サングラスを上げて横目でレイを見たアレンはそう聞いた。

「…膨らませられないのよ」

顔を赤くして恥ずかしそうにレイは言う。

アレンはぷっと吹き出してしまった。

「もう!笑わないで!」

拗ねたレイはそっぽを向いた。

アレンを見て黄色い声をあげる女子が目に映った。

「………………。」

またアレンに視線を戻す。


(やっぱり、またモテモテ…。そりゃあこんなにかっこいいし、当然よね。)

上着を脱いだアレンの上半身は、無駄な肉が全くなく、理想といえる感じだ。

(やだやだ…)

レイは自分も見られているのに気付いていなかった。


知らない内に、ぷぅと膨れる。


「ごめんごめん、可愛かったから、つい」

「…もうっ」


あれ?



………可愛かったから、!?




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