レヴィオルストーリー
28.VS自分
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「…あぁ、イルったら可愛すぎて困るぜぇ」
「……………。」
「ほんっとに、可愛すぎてもうどうしようもない!」
「…ふーん」
「だってよ、俺が女の子に囲まれてんの見て、プール半分爆破したんだぜ!?愛されてるなぁ~、俺は!!」
「それであんなに怒ってたんだな」
アレンとギルクの二人はそんな会話をしながら温泉に入っていた。
サリアンシティはオアシスの水で温泉もやっているのだ。
美容・健康などに良いこの温泉はかなり有名なものだった。
「そ~なんだよなぁ…。機嫌直してくんね~かなぁ」
ギルクはボロボロになった傷だらけの体を慎重に洗う。
「どーせデレデレしてたんだろ。自業自得だな」
冷たく言い放ったアレンはギルクの背中をばしんと叩いた。
「ってぇええぇぇ!!何すんだアレン馬鹿野郎!」
「何すんだって…叩いた。」
「普通に言うなあぁ!怪我してるんだぞ!あいつ器用に俺だけ怪我させたんだぞ!」
「そんだけ怒ってるんだろ、まぁどんまい」
アレンはそう言ってギルクを励ますと今度は肩を叩いた。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!痛い痛い痛い痛いっ!やめろぉこの野郎っ!!」
「レイにすら治してもらえないなんてな…ほんっとに、どんまい。同情はしないけど。」
「しないのかよッ!!……ぎゃああ!!ゴメンナサイ当然ですよねアレン様!」
ツッコミを入れたギルクはアレンがまた手をあげたのを見て土下座した。