レヴィオルストーリー
「え?」
ギルクは内心嫌な予感がしていた。
そして、その予感は当たる…。
「女の子を助けて山賊やっつけて、金もらおう」
ニヤッと笑うアレン。
「ええぇぇえ?!それもう自分が山賊みたいじゃん!!」
ギルクが驚いて言う。
「何でだよ、女の子が襲われてるのを助けるついでに貰うんだ。別に神様も怒んないだろ」
軽く言うアレン。
そして。
「おっしゃあぁぁあ!!」
走り出してしまった。
「うおぉい、待てぃ!!」
そう言ったギルクの横を、イルが通りすぎる。
「行っくぞぉ~♪」
明らかに楽しんでいる。
「…………。」
ギルクは仕方なくついていった。
「おら、金出せやぁ!何も持ってないなんてことはないだろう?!」
山賊が言う。
「ないです!!ないからもう行かせて下さい!!」
訴える金髪の少女。
「…本当に、ないのか?」
山賊のリーダーらしき人物が言う。
「…ない、です」
獲物を見る狼のような目でジロジロ見られ、少し怯んだ少女。
「…調べろ」
山賊のリーダーが言った。
待ってましたと言わんばかりに手下が少女に手を伸ばす。
「やっ…やめて…!!」
ついに手が届きそうになった瞬間。
灰色か黒かよくわからない曖昧な髪の色をした少年が目の前に一瞬のうちに現れ、手下の一人を拳で思いっきり殴った。
「ぎいゃあぁぁ?!」
いきなり頭を殴られ、訳の分からないまま倒れた手下。
「なっ…誰だ…」
そう手下言った瞬間。
砂が急に浮いて、塊になって襲いかかってきた。