レヴィオルストーリー
「…え?」
アレンが目を見開いてルティを見つめ返した。
レイがアレンの腕から手を滑り落とす。
口に手を当てて驚いている。
「えっ、ウィスカ!?ウィスカ様!?」
イルがきゃあ~ッと一気にテンションを跳ね上げて叫んだ。
「誰だそれぇ?」
ギルクの言葉にずっこける。
「何だよイル、大袈裟だなぁ」
そう言うギルクにイルは手刀を入れた。
「ぐふっ」
「馬鹿っ!!ウィスカ様を知らないの!?史上最強最高の男、勇者42代目ウィスカ様よ!?
フルネームとかはじめて聞いた!!」
「あぁ、それだ。あいつは本当に最高だったからなぁ。」
ルティは二人のやりとりを見て愉快そうに笑った。
「…でも」
アレンが困惑の表情を浮かべ、ルティを見た。
「42代目は家族と過ごす為に途中で位を降りたって…。なのに俺は知らないし…。」
「んあ?誰から聞いたんだ?」
ルティがまたまた目を見開いて聞いた。
「…メディンさん」
「あぁ~、メディンか!!あいつ、アレンのこと知ってたのか!何で教えてくれないんだ!」
ルティは一人で怒り始め、地面を叩きはじめた。
「ほらほらルティ、説明してあげなさいよ」
巻き毛の美人がまたルティを叩いた。
「あぁ、そうだった。」
ハッとしたようにルティは我に返る。
そして、語り始めた。