レヴィオルストーリー
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翌朝、目を覚まして宿の食堂に向かうと、ルティ達の周りに何故か村の住民達が大勢いた。
かなり面食らうギルクとイルとレイ。
少し後ろにいたアレンだけが無表情にそれを見つめる。
住民達は四人に気付くと主にアレンにワッと寄ってきた。
超嫌そうな顔をするアレン。
「あなたがアレン=ブロドニス?」
村の住民の長らしき美しい女性が訊ねた。
「…そうだけど」
明らかにめんどくさそうなアレンにめげずに、長い金髪の女性は喜びの表情を浮かべる。
まるで天使のようだ。
「やっぱり!そっくりだもの、ねぇ、デスティン!」
女性は隣の無愛想な銀髪の美形男性に話しかけた。
デスティンと呼ばれた男性はコクリと頷く。
女性の「そっくり」という言葉の意味がわからず、アレンは首を傾げた。
「やっぱりお父さんと一緒で剣士なのねぇ!あ、この剣ってウィスカのじゃない?」
その女性の言葉にレイ達三人は凍りつく。
「父の知り合いですか」
だがアレンは何もなかったかのように無表情に聞いた。
「えぇ、そうなの~。ウィスカの友達よ!!本当にそっくりねぇ、目だけ違うけど」
女性はアレンの瞳を指差した。
「碧の瞳の孤独の少年剣士、仲間と共に旅立ちやがて闇の支配者に立ち向かい、打ち倒すであろう」
急に銀髪美形男性が呟いた。