レヴィオルストーリー
ルティと仲間達が仲良くじゃれている間に、アレンは朝ごはんを食べ終えた。
「ごちそうさま」
すぐに立ち上がり出ていく。
「ギルクっ!!急いで食べてアレンを追うのよッ」
慌ててイルが指図する。
「俺!?」
ギルクはそう言いながら超特急でご飯を食べた。
「ごちそうさまっ」
すぐに飛び出す。
「何だあ?」
ルティが首を傾げた。
「まぁちょっと色々ありまして」
レイがほほほ、と笑って誤魔化した。
その間にレイのヨーグルトをイルが掠め取る。
「こら、行儀悪いわよ」
その手をレイはぺちんと叩いた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「アレン~どこ行くんだぁ」
ギルクは鞄まで持って今から村を出ますみたいな雰囲気のアレンをできるだけ明るく呼び止めた。
内心かなり焦っている。
「……」
アレンは振り向くとギルクに真っ直ぐに目を向けた。
その目は昨日見た恐ろしいもの。
予想していたギルクはため息をついた。
「村を出るのかぁ?まぁあの住民の雰囲気が嫌なのはわかるけどよ~、何で一人で行くんだ?」
「……」
まさかギルクが気付いて追って来るとは思っていなかったアレンは少し考えた。
(気付かない内にこっそり出ようと思ったのに。)
「アレン、何隠してんだ」
ギルクが真剣になった。