レヴィオルストーリー
「…私も、アレンに確かめる。絶対、他に何かあるのよ。」
レイは顔を上げるとルティの横を通り抜けて外に出る。
が、ドアを抜けようとした瞬間、村全体に物凄い轟音が響いた。
「!?」
慌てて外に出ると、辺りを見回す。
真っ黒な煙が上がり、村は一瞬でその4分の1を炎に包んでいた。
「え?何?」
キョロキョロと目を動かしてイルも出てくる。
「…あれは」
ルティが上空を見て呟いた。
つられて見上げると、空中に人影が浮かんでいた。
「何あれ!人が浮かんでる!」
「…赤い目だ…クロムとかビーンみたいな…」
ギルクがその素晴らしい視力でそれを観察する。
「…それって…」
「ぐずぐずしないでさっさと行きましょ」
イルが何か言うのを遮り、レイは走って行く。
「あ、待って!!」
ギルクとイルは慌ててそれを追った。
「…あれはあの子達に任せて、俺らは村の被害を最小限に抑えよう」
ルティはいつのまにか集まった仲間にそう言った。
「いいの?任せちゃっても」
すぐに巨大な結界を張り、メイが訊ねた。
「あの子達は大丈夫だ。」
振り向いたルティは微笑みながら山を見た。
「あとはアレン次第…。」