レヴィオルストーリー
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山をひたすら登っていたアレンは、思わず耳を覆いたくなるような物凄い轟音に足を止めた。
「…何だ」
振り返り、少し下に位置する村を見下ろした。
黒煙が上がって、一部が燃えている。
「…火事?」
そう思ってまた足を進めようとしたが。
村の中心の上空に、浮いている人影を見つけた。
「何だあれ」
ジッと凝視する。
するとそれは手から炎を作り出し、村へと放った。
「!!」
驚いてそれを見つめる。
…赤い目が光に反射して見えた。
アレンがその人影に見入っていると、村に大きな結界が張られた。
(…レイかイル…ではなさそうだな)
そわそわして村を見つめた。
─────大丈夫かな。
戻りたい。
でも、それでは離れた意味がなくなる。
(…とりあえず三人には会わないようにして…、バレないように戻ろうかな…)
あの赤い目を見ると、何とも言えないムカムカした感情が沸き上がってくる。
それと同時に三人を想う気持ちも沸き上がり、何だか変な気分だ。
アレンは来た道を猛スピードで戻り始めた。