レヴィオルストーリー
33.危機
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「おりゃあぁああぁあ!!!!」
ギルクが雄叫びと共にロリンに突っ込む。
「あははっ♪」
笑顔を絶やさないロリンはギルクが殴りかけてくる前に蔓でその体を絡めとった。
「うお!」
「ギルクぅ!」
すかさずイルが魔法で助けようとした。
それはモリティーに結界で弾かれる。
「…《雷の精霊よ、降臨せよ!》」
モリティーがイルに気をとられているうちに精霊を呼び出したレイは、ギルクが鋭く先の伸びた蔓で刺される前にそれを攻撃した。
蔓がギルクの体から離れる。
「サンキュ、レイ!!」
「どういたしまして」
一旦退いた三人は、何メートルか先に立つ二人の女を睨んだ。
「強いわね…」
「あっちもボロボロだけどこっちもボロボロだぁ」
「あっちはモリティーだけボロボロだけどねぇ」
三人はあの二人と戦い、軽い怪我をいくつか負っていた。
それに対し、モリティーは三人と同じだがロリンには傷一つない。
「あの子だけやたらと強いよぉ?」
「最高ランクみたいな感じなのかしらね。何でもすぐ学習して応用しちゃうんだから。」
「まぁとにかく勝たなきゃ殺されるわなぁ~」
この短時間でわかったこと。
ロリンは戦いで学び、それをすぐに応用する。