レヴィオルストーリー
最初にレイが蔓に絡まれたとき、あれは炎でいとも簡単に弱った。
しかし、その後に出してきた赤い蔓は、炎が効かなかったのだ。
それからギルクが踏み潰すと太く頑丈になり、イルが魔法で破裂させるとその魔法だけに防御が行われるようになった。
「さっき雷はやっちゃったし、次はどうしようかしら」
「まぁそれはそんときに…。ねぇ、まずモリティー倒しちゃお?」
「三人一気に集中狙いかぁ」
「そぉ。」
意見のまとまった三人はまた二人の敵を睨む。
「プチ会議は終了したぁ?」
にこやかに笑みを浮かべたロリンが三人に聞く。
「えぇ、時間をありがとう」
レイも微笑み返し、そう言う。
「それじゃあ行くわよ~」
イルの間の抜けた合図で、三人は一気にモリティーに突っ込む。
それに気付いたモリティーは結界を張った。
「《結界破壊》ッ」
イルがその結界を弾き飛ばした。
「《雷の精霊よ、降臨せよ!》」
レイがモリティーに雷を放った。
モリティーはサッとそれを避ける。
「うぉりゃ!!」
避けた先にはいつのまにかギルクがいた。
彼女の腹部に重い蹴りが入り、そのまま吹っ飛ぶ。
モリティーは近くにあった家屋に生身で突っ込んでいった。
「あ~あ、モリティーちゃんいっちゃった」
眺めていたロリンは何故か少し嬉しそうに笑った。
「やっぱりあの子も弱いんだねぇ。まぁ仕方ないけどぉ。」
へらへら笑うロリンを見た三人は顔をしかめた。