レヴィオルストーリー
(…何迷ってんだ俺。)
一番覚悟してないのは自分なんじゃないか…。
三人がいなくなるのが嫌だから。
だから避けた。
そしたら、また助けてくれて、仲間って呼んでくれて。
三人が大切なら、傷付くのが嫌なら、失うのが嫌なら、護ればいい。
今度こそ、大切な人に護られるんじゃなくて、自分が護れば……。
「…お前らが、望むなら…」
しばらくしてやっと口を開いたアレンは、ぽつりと呟いた。
途端にギルクとイルとレイは笑顔になる。
「よかった!一緒にいていいんだな!!」
そう言ったギルクはまたアレンに抱きつこうとする。
が、ゾクッとするくらい恐ろしい誰かさんの視線に気付いて慌ててやめた。
「それじゃあ、今度の目的地は『ノスラムシティ』ね。」
優しく微笑みながら(目は笑ってない)、ギルクとアレンを見てレイが言う。
「よしぃ~、何か気合い入ることしよ!」
「おっ、い~な、ナイスイル!やろうぜやろうぜ!」
アレンを引っ張りながら、ギルクは女子二人のもとへ向かう。
四人で手を真ん中に集めた。
「いくわよぉ!えい、えい、お~ッ」
このイルの間抜けなかけ声に、四人はみんなで笑った。