レヴィオルストーリー
「今日は休みなしだからな!」
「え~?!嫌だ!アレンの馬鹿ッ」
「…は?」
「馬鹿あほまぬけ、おたんこなす~ッ」
「おいおいイル、殺されるぞ!」
アレンが物凄い睨みをきかせたのを見たギルクはイルを寸前のところで止めた。
「ゴメンナサイ」
アレンは無視してレイの隣に並んだ。
気付いたレイはアレンを見上げて微笑む。
「頂上に小屋があるらしいわよ。たぶん今日1日歩けばつくはず。」
「ん、わかった。休憩なしに決定だな」
「やだぁ~!!」
イルの叫びは却下された。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「疲れた…」
アウン山の奥のオウン山に登る2つの人影。
中腹あたりで一人は座り込んだ。
「立ちなさい、だらしない」
白い髪の少女が厳しく当たる。
「だってさ、キツいだろコレ。お前、占星術師のくせに体力あるな」
叱られた金髪の少年は口を尖らせて拗ねた。
「あまりにも貴方に体力がないだけです。魔術専門なのはわかりますが、シャキッとして下さい。」
「あーあ、魔術の許しが出たらな~。シリティー、お前が移動魔法使ってよ」
シリティーと呼ばれた少女は少年を睨む。
「コニス、そんなのだから魔王様にも叱られるのです。貴方にその強大な魔力がなければ、とっくに消されてますよ」
少年コニスは共通の赤い目を鋭く光らせた。
シリティーは少し怯む。