レヴィオルストーリー
「言うね、シリティーも。お仕置きしよっか」
「だからそれも……んっ」
唇を塞がれた少女は何も言えなくなった。
「んん…っ、やめなさい!」
少年の手が動いたのを見て慌てて突き放す。
「あ~、惜しい。シリティーったら可愛げないな。」
「なくていいのです、行きますよ!」
「怒るなよ、嘘だって。いつもの態度と違って照れるのがたまんないね」
「いい加減にして下さい」
「はいよ~」
軽いノリのコニスはひらひらと手を振って答えた。
「そろそろ夜ですね。仕掛けますか」
隣の少年が何もしてこないのを確認して、シリティーは見上げる。
「そうだね、一人ずつ引き離すんだっけ。じゃ、頼むよ」
「はい」
頬にキスされて若干赤くなったシリティーは目を閉じる。
紫のオーラが身を包んだ。
「どう?」
「…頂上の小屋の手前の崖付近にいます。今出しますよ」
そう答えたシリティーは両腕を前に突きだして薄いスクリーンのようなものを出した。
「占星術って最高だね」
そこに映る映像を眺めながらコニスは微笑んだ。
「さ、どうぞ。」
「ん、じゃあこうしちゃおう」
シリティーにすり寄りながら、コニスは人差し指でスクリーンのある場所を指差した。
その手に魔力がこもったのが、シリティーにもわかった。
「さぁて、どうなるかな」