レヴィオルストーリー


「来たな~っ、うおりゃ!」

突っ込んできたシリティーに、ギルクは手刀を入れようとする。

それを難なくかわした白い髪の少女は、ギルクの手を掴むとひねりあげた。


「うおっ?!」

パッと離れ、距離をとる。


「あぁ、ギルクのドジぃ。次はあたしよ♪」

何やら喚く反抗期のギルクを無視したイルは魔法で攻撃を仕掛けた。

またもやかわされる。


「第二の攻撃っ!」

シリティーが体勢を整える前に、イルはすばやく次の攻撃魔法を発動させた。


「甘いですね」


それもまたかわされる。



「あれれ?」

「あぁ、イルのドジぃ…ぐはっ」

「何だか動きを読まれてるみた~い」


腹部に強烈なパンチを喰らい、悶え苦しむギルクにイルは平然として話しかける。


「せ、占星術師、だから、なっ」

「その通りです」

苦しそうなギルクを興味深げに眺めていたシリティーはイルに視線を戻す。


「それでいて魔法も使えるなんて厄介ね~。妹さん以上ってとこぉ?」

「モリティーのことですか」

「そうっ。何で魔王に創られた貴女達に感情や姉妹関係があるのか知りたいんだけどお~」

「私に勝てば教えてもいいですよ。勝てば、ですが。」


そう言うとシリティーは冷たく微笑んだ。


が、それがふと消えた。



「どしたんだ?」

復帰したギルクがそれを見つめた。



「…コニス」


「え?」




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