レヴィオルストーリー
第七章◆旅の終わり
36.黒い街
「い~い?もう一度確認するわよぉ?」
腰に両手をあてたイルはそう言うとその場の全員をぐるりと順番に見た。
「コニスとシリティーは、あたし達を捕まえたことにして魔王のところへ。あたし達は、捕まったフリしてそれについてくの。それで魔王が油断した瞬間に、ドッカァ~ン!!!!」
「そんな簡単にいくかしら…。」
谷を抜け出したアレン達はオウン山の頂上の小屋で休み、夜が明けてから再び北に向かっていた。
コニスとシリティーに協力してもらえることになったのはいいのだが……。
「…俺は知らないからな」
イルの考えた無茶苦茶な作戦に呆れたアレンはめんどくさそうに答える。
「おっしゃあああヤル気出てきたぜ!!」
アレンとは正反対のギルクは天高く拳を突き上げた。
「まぁそれしかないしな」
コニスはシリティーの肩に腕を回しながら笑う。
それを迷惑そうにのけようとするシリティー。
「…緊張感なさすぎよ…」
レイはため息をついた。