レヴィオルストーリー
呟いたコニスは一瞬でそれらを吹っ飛ばした。
わけもわからないまま、配下は倒れる。
「手柄がほしいのなら頼られるくらい強くなれっての」
「コニス、行きますよ」
二人はまた歩き出す。
それをチラッと見たレイはだんだん不安になってきた。
───裏切ったりは、しないわよね…??
城が近づくほど、不安は大きくなる。
(疑っちゃ駄目よね…。緊張してるんだわ、きっと。)
自分に言い聞かせて、レイはまた項垂れる。
「着きましたよ」
シリティーが微かに囁いた。
その言葉に四人は身体を強ばらせる。
「魔王様のところへは行きます。けれど私達ではあの方には敵わない。すぐに逃げますが、いいですか?」
アレンが小さく頷いた。
自らの身を危険に晒してまで協力してくれているのだ。
それだけで、もう十分。
話すとさすがにまずいから、アレンは心の中で礼を言った。