レヴィオルストーリー
〈…何だ、貴様。占星術の力を持っているのか?〉
魔王はアレンの剣を睨みながら、静かに訊く。
「さぁ。」
はぐらかしたアレンは、今度は魔の力を注いだ。
(白魔法ってどうやるんだ)
考える。
それならいけるかな、と思ったが、やり方がいまいちわからない。
(…母さんはどうしてたっけ)
使ってたこと、あったかな。
〈考える暇があるとは…たいしたものだ〉
いつのまにか背後に回った魔王が、また黒い魔力を発生させてアレンを襲う。
避けたが、左腕を掠めてしまった。
掠めただけ、それでもかなりの傷を負ってしまう。
「いて…」
白魔法は無理だ。
考えてもわからない。
「どうしようかな…」
血の滴る左腕を押さえながら、アレンは呟いた。