レヴィオルストーリー
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
その頃、玄関ホールでは…。
「あは~っ♪た~のしィ♪」
ロリンの歓声が響き、続いて蔓がくねくねと動き出す。
「あ゙あ゙~もう鬱陶しい!うぜぇんだよその蔓があぁぁあ!」
叫びながら、ギルクは大暴れする。
蔓はボキボキ折れて床に落ちていく。
「そぉよそぉよっ!うぜぇんだよ~ッ」
「…イル、ギルクの真似しないでちょうだい」
冷ややかな言葉と視線にイルはペロッと舌を出すと笑って誤魔化した。
「変ね。あの蔓、あんな簡単には折れなかったはずよ。」
綺麗な金髪を揺らし、首を傾げたレイはそれを凝視した。
ギルクがロリンと格闘真っ最中な為、レイとイルには考える余裕がある。
「いけいけギルク~♪みんなのヒーロー♪」
「イル、どう思う?」
「ゆっけ~♪せ~いぎの味方~、ギ~ル~ク~…♪、はいっ、何でしょうかレイ様!!」
美しい恐ろしい笑顔に迫力負けしたイルは、掴まれた腕をびくびくチラ見しながら笑顔を返した。
「こんな時にふざけないで。私の言ったこと聞いてたかしら?」
「…はい、すみません、聞いてなかったデス…。」
「…もういいわ」
「嘘っ!嘘嘘っ、聞いてました!蔓、よね?」
聞いてたなら何故わざわざ嘘をついたのか…。
疑問が残ったが、急いだ方がいいと考えたレイはとりあえず真顔に戻った。