レヴィオルストーリー
「…っおわ!?」
急に足元の折れた蔓がもそもそと動き出した。
ギルクは驚いてそれを見つめる。
折れた蔓が向かう先は…。
「イル!レイ!」
二人の女子の背後。
そこに、蔓が集まって巨大化していく。
「きゃああ?!何これぇっ」
「イル、逃げるわよ!!」
慌ててイルの手を引っ張り、レイは駆け出す。
「逃がさないわよぉ!!まずは…、魔女ちゃんから殺ってあげるから~っ♪」
三メートルもの巨体に化した太いでかい蔓は、イルに向かって傾き出す。
押し潰すつもりだ。
「ていうかあんなんもう蔓じゃないっしょ!!」
結界で背後を護りながら、レイとイルはギルクの元へと逃げる。
「そ~んな結界で防げる攻撃じゃないわ~。ついでに精霊士さんも潰してあ・げ・る♪」
蔓が更に傾いた。
太い影が二人に落ちる。
「や、やばいっ、《結界強化》!!」
イルの声と共に、二人に蔓がのし掛かった。