レヴィオルストーリー


「…まだよ。まだ、終わってないわ」

レイが一点を見つめてそう呟いた。


ギルクとコアラ化したイルもそこを見る。



ロリンが、蔓もなしに一人立ち、腕に黒い渦を発生させていた。



「…私に任せて」



レイの言葉に、イルをくっつけたギルクは一歩下がる。




二人が下がったのを確認したレイは、両腕を上に突き上げた。



「《光を司りし妖精よ》」

瞼を閉じ、集中する。



「《力を解放し闇を滅ぼさん。光の精よ、降臨せよ!》」




レイの手のひらに光が生まれ、カッと輝き辺りを満たした。




「……!!」


ロリンが目を見張る。




膨大な力を放つそれは、空から降りてきた。





〔お呼びかしら?〕




光を放ち続ける妖精の姿を持つ精霊は、レイを見ると微笑んだ。




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