レヴィオルストーリー
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
翌日。
「ああ…名残惜しいがグッバイ、サリアン…」
ギルクは悲しそうにサリアンシティを見上げる。
今いるのは、サリアンシティの東側の門のそば。
「男がいつまでもひきずってんじゃねぇよ」
そう言ったアレンはギルクを掴んで歩き出した。
目の前には、砂だらけの大地。
サリアンシティはサート砂漠に囲まれているので仕方ないが、暑いこの地は早く抜けたい。
「トウキシティの手前のゴア峡谷は涼しいのよッ♪」
イルが後ろでレイにそう教えていたのを聞いて、アレンはギルクを離し、さらに足を速めた。
「待ぁってよ~。そんなに速いと追い付けない~」
イルはそう言いながらも余裕でついてきていた。
「アレン、もうちょっとゆっくり行きましょうよ」
レイはずっとこのペースはきついと感じ、そう言った。
「え?速いか?」
急に速度を落としたアレンに、真後ろで半分走っていたギルクは真っ正面から突っ込んでしまった。
「っとぉお?!アレン、急に止まるなよ!!」
すれすれのところで急停止したギルクは怒って言った。
「ああ、ごめん。」
「え?いや、いいけどよ…」
反論されるかと思っていたギルクは予想外の反応に戸惑ってしまった。
「そういえば街長さ、いつまでに着けばいいって?」
「それは特に言ってなかったけど…」
アレンは質問をしてきたイルの方を向き、考え込んだ後そう言った。
「トウキシティまで、普通はどのくらいかかるの?」
今度はレイが聞いた。
「サリアンシティからトウキシティは普通4日かかる。」
その言葉を聞いて顔を曇らせたレイ。
「そんなに…」