レヴィオルストーリー
〔やっぱり?じゃああれはどうするの?貴女に従うわ。〕
「…殺しはしたくないけれど、そうも言ってられないのよね。」
〔そうなの?それじゃあ手加減なしで。〕
「…そうね」
嫌な気持ちを振り払って、レイは腕を前に突き出すと交差させた。
開いた両手のひらの真ん中に、妖精はただずむ。
「《光精耀剣》」
レイが唱えると光の精霊は更に眩しく光を発し、くるりとまわると光を凝結させて大きな剣を創った。
「《放!》」
その言葉と共に、光の大剣はロリンに真っ直ぐ突っ込んで行った。
「…!!やばいわぁ」
ロリンは慌てて結界を張る。
頑丈に創った結界に更に蔓を巻き付かせた。
「く…」
大剣が蔓を突き抜け、結界にまで届いた。
食いしばる歯の間から声を出したロリンは、それを感じてまた慌てる。
「ごめんなさいね。アレンのところに行かなきゃいけないの。」
そう言ったレイは、結界を破られると同時に戦いにも敗れたロリンを見下ろしていた。