レヴィオルストーリー

40.魔王側近


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「うわわわわ?!何か降ってきた!」


さっきまで天井の穴を見上げていたギルクは、急に穴からきたそれに驚いてすっとんきょうな声をあげた。




「誰アンタ?」

イルがギルクを無視して訊ねると、その青年は無表情にイルに視線を移す。



「俺はフェニス。魔王様の側近。おまえらの相手を命じられた。」


そう言って、剣を三人に向ける。




「今度のお相手は剣士さんみたいね。」

「あいつ俺とキャラ被ってるぞ!」

「赤毛だけでしょッ」


三人が話していると、フェニスの剣が急に暗い濃い紫に光りだした。




「…うわっち!」


真っ直ぐ走ってきたその光を避け、ギルクはかっこよく跳んだ…がイルに邪魔され派手にコケた。




「ひ、ひど…」

「あたしが相手をしてさしあげますわ♪」



またもやギルクを無視し、イルはにっこり微笑んで似合わない言葉を吐いた。




「赤毛のキャラはあたしの彼氏とその家族だけでじゅーぶんなのッ」



「…何か理由がおかしいわよ」



レイはさりげなくツッコミを入れといた。




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