レヴィオルストーリー

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「《雷の精霊よ、降臨せよ!》」

「《氷の精霊よ、降臨せよ!》」


雷と氷の攻撃が空中でぶつかる。

それは二人の真ん中でけたたましい音と共に爆発した。


「きゃ」

飛んできた自身の精霊の氷の欠片にレイは少し怪我を負う。


しかしそれは相手も同じだった。



「なかなかね。」

「ありがとう。貴女も強いのね。」


穏やかにお礼を言ってのけるレイ。


「何笑ってるのよ」

あからさまにムッとして、ミシェはレイを睨んだ。


「ふて腐れても幸せ逃げるわよ。」

「はぁ…。意味わかんない。」

「ため息も同じ。」


にこっと微笑んだレイを睨み続け、ミシェは腕を上に突き上げた。



「!」


「《炎を司りし妖精よ、力を解放し全てを焼き付くさん》」


それを聞いたレイも、腕を上に突き上げた。


「《水を司りし妖精よ、力を解放し全てを洗い流さん》」


二人は同時に叫ぶ。




「《炎の精よ、降臨せよ!》」

「《水の精よ、降臨せよ!》」



カッと、赤い光と青い光が走った。


天から二人の妖精が舞い降りる。



< 360 / 394 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop