レヴィオルストーリー
一瞬、黄金の中に輝く純白の宝石がちらつく。
魔王はその輝きに目を細めた。
純白の光が、強くなった気がする。
「終わりにする、確かにそう言った。」
魔王に視線を戻したアレンが囁く。
「そろそろそうしないとあいつらに怒られそうだな。」
〈ほぅ。それができるとでも…、!?〉
魔王の息を呑む声を聞きながら、アレンは魔力を更に剣に籠める。
一点に、集中させて。
それを振るった。
凄まじい衝突音。
部屋全体が大きく揺れた。
「んなっ?!」
急に結界が破れ、見えない壁に手をついていたギルクは前のめりにコケかけた。
慌ててイルとレイが引っ張る。
「うひー…」
もう少しで床に開いた穴から落ちるところだったギルクは変な声を出した。
冷や汗が傷にしみる。
「今の、アレンの攻撃よねッ?!」
「えぇ、そうね。魔王も結界を張る余裕がなくなったみたい。」
「あーぶなかったぜ…。にしてもすげえな…。」
三人は立ちこめる砂ぼこりに目を細めながら、前方を見た。
やがて砂ぼこりがなくなると、二つのシルエットが見える。