レヴィオルストーリー
42.決着
「…ん?」
真っ正面から受けて立とうと考え、構えていたアレンは少しの違和感に眉を潜めた。
自分に向けられた筈の魔王の魔力の矛先が…??
「!!!!」
ハッと気付いて咄嗟に三人の前に出た。
一瞬で結界を張る。
「えっ?!アレ…」
アレンの速さに唯一ついていけたギルクが驚いて進み出ようとする前に、魔王がそのどす黒い剣を思い切り振るった。
─────ドォン!
さっきのアレンの攻撃と同じくらい強い衝撃。
壊れかけた部屋が更に亀裂を増やす。
三人はアレンの結界で被害を免れた。
一方アレン自身は、結界の中に入っていたものの…。
「…っぅ」
「…アレン?!」
後ろによろけたアレンを一番近くにいたギルクが慌てて支えた。
アレンは呼吸をする度に肩を揺らす。
〈あの我の攻撃を結界で防ぐとは…。だが負担も生半可なものではないだろう?〉
「…うるせぇな」
キッと魔王を睨み付け、アレンはギルクから離れた。