レヴィオルストーリー
「お前が今戦ってんのは俺だろ。」
〈戦いにあれらを利用しただけだ〉
「…勝手なことすんな」
得意そうに不気味に笑う魔王に、アレンは更に睨みを効かす。
〈どのみち貴様もあいつらも死ぬのだ、どうしようが我の自由。〉
「……。」
アレンは魔王の剣をジッと見つめた。
そこにはさっきよりも強大で悪質な魔力が籠められようとしている。
「…終わりにするつもりか」
…それなら。
俺も最大限の力で、今度こそ真っ正面から迎え撃ってやる。
「はわぁ…」
イルは目の前でどんどん膨らんでいく二つの強大な魔力を感じて、思わずレイにしがみついた。
「…そろそろ決めるみたいね。」
レイも緊張の面持ちで呟く。
二人はギルクを呼び戻し、協力して出来る限り頑丈で強靭な結界を張った。